アカウンタビリティ
★★★★☆
『ニュースの現場から』って本を読んだ。
元テレ朝のアナウンサー。
長野智子さんの著書である。
「日本のマスメディアに必要なのはアカウンタビリティである。」
という意見には心から共感できた。
“アカウンタビリティ”とは説明責任。
発言は署名つき、間違ったならば発信者が謝罪、釈明し、責任をとることを言う。
アメリカでは、
タブロイド紙以外の新聞、雑誌はほぼ署名記事だそうだ。
テレビも同じ。
その日に起きた出来事を機械的に伝える「デイリーニュース」より、
ある出来事に焦点を絞って、深く掘り下げ、検証する「ニュースマガジン」。
こっちの方が人気があり、信頼性も高いという。
その信頼性は、トップレベルのジャーナリストがキャスターを勤めることで維持される。
彼らが間違えば、きちんと謝罪し、アカウンタビリティを担っているのである。
一方、日本ではどうか。
雑誌の署名は増えつつあるものの、新聞は、毎日新聞くらい?である。
テレビはというと、
信頼するのはテレビ局という組織で、個人に対する信頼度は少ない。
さらに、その組織は間違わない事が当然とされている。
マスメディアにおいて大切なのは、
個々人の責任の所在を明らかにすることだと思う。
そして、それを視聴者がきちんと選択する事。
そういう考え方が日本全体での責任感、情報に対する意識を変えていくのだと思う。