伝わる法則 -2ページ目

catch me if you can

catch me if you can


★★☆☆☆


 人って家族の愛に飢えたことだけがきっかけで、あんな犯罪を犯すのかどうか。それが僕の中で、どうも納得できませんでした。だから、実話を元にした映画でもリアリティが感じられませんでした。どこか美化されているんじゃないかと。そのせいもあって、ディカプリオとトムハンクスの関係が詐欺師とFBI捜査官というより、ルパンと銭形に見えてなりませんでした。アニメみたいに軽い感じがしました。

 犯罪の手口である小切手偽造というのはなじみが薄いので、結構興味を惹かれましたけどね。

花とアリス

花とアリス


★★★★★


 今まで見た恋愛映画の中で一番良かったです。落ち着いたトーン、空気感、行間から滲み出る複雑な感情。素晴らしかったです。友情に始まり、1つの嘘から始まる恋愛関係とアリスの家族への感情が絡み合うストーリーは実に面白いですし、蒼井優と鈴木杏の演技も引き込まれます。

 特に、海のシーンでアリスが、宮本を父親に重ねていくシーンはすごくいいです。恋愛にしても、友情にしても、人の感情が揺り動いていく面白さが新鮮に感じられます。最後に出てくる広末涼子と大沢たかおは全く必要ありませんが、それ以外はめちゃ良かったです。ぜひ見てください。

宇宙戦争

宇宙戦争


★★★☆☆


久しぶりにこれぞハリウッド映画という感じの映画を劇場で見ました。

やっぱり劇場はいいですね。

内容は人間が顕微鏡で微生物を見るように、

何百万年も前から人間を見ている化け物がいて、

ソイツらが襲ってくる話です。

そこから「共生」を訴えてます。

テーマもストーリーも結構好きでした。

トライポッドという化けモンが、なんでそのタイミングで暴れだすのかはよくわかりませんでしたが、襲ってきたときにローズとレイチェル(子供達)がしきりに「テロリスト?」と聞いていたシーンは結構リアリティありました。どこか9.11を連想させます。

でも、お決まりのトムクルーズ達が死なない匂いはプンプンしました。

あれは工夫できるような気がするんですけどね。



すべては一杯のコーヒーから/松田公太


すべては一杯のコーヒーから


★★★★☆

タリーズコーヒージャパン社長の本です。

彼はタリーズをシアトルから日本に持ってきて、

飲食業界最速で上場を果たしました。

この本ではしきりに「情熱」という言葉が出てきます。

どこか胡散臭いこの言葉が、僕は好きではありません。

ただ、彼のセネガルやアメリカで暮らした経験、

タリーズ上場までの経緯を知ると、

「情熱」が引き出す人間の可能性を見せてくれます。


この本に出てきた

"No fun, No gain (楽しさなくして得るものなし。)" という言葉。

とても印象的です。


伝わるコピー

宣伝会議SSCセミナーに行って来ました。

講師は元電通、現ビルドクリエイティブハウスの山田さん。

コピーの良し悪しは「そのコピーに発見があるか?」どうかだとおっしゃってました。

これは、ヒロシとか長井秀和がやってるネタみたいなもんで、

みんなが潜在的に感じていることを面白く言葉にするということです。

そういえばそうだな~って思わせるってことです。


【例】『「ムーンウォッチング」という英語はありません。』(JR東海)


ただ、いいコピーと伝わるコピーがイコールであるとは限らない気がします。

少なくとも、僕はそういうコピーに揺り動かされた事がほとんどありません。

だから、これは1つのものさしとして、伝わるコピーへの1つのステップとして、使えるといいんじゃないかと思います。

デザインで伝える

たばこの売り上げが減少しています。

2000年から2004年にかけて、約10%くらい。

喫煙者率も同様に減少傾向にあります。

健康志向、税金の問題など取り巻く環境の変化からです。

それによって、メディアでも広告が打てなくなっています。

一方、コンビニでアルバイトをしていると、

たばこのデザインが目を引くようになりました。

アルファベットシリーズが発売された頃から、多くの銘柄のデザインが刷新されています。

例えば、マイルドセブン。

こんな感じ↓


マイルドセブン


それだけじゃなく、この前表参道を歩いていて、スタイリッシュな喫煙所を目にしました。

これは、「デザイン」こそが消費者を引き付ける大きなタッチポイントになるからでしょう。

「デザイン」って刹那的にメッセージを伝える手段として有効なんですね。

たばこを吸わない僕でも気になるくらいですから。


笑の大学

笑の大学


★★☆☆☆


三谷幸喜ワールド全開!!

椿一(稲垣吾郎)と自分自身(三谷幸喜)を重ね合わせて、

昭和十五年、日本帝国の時代にもし三谷幸喜が生きていたら...

という視点で描かれているように感じました。

ほぼ検閲室のみで2時間見せるストーリーは素晴らしいと思います。

「笑い」という感情が人に与える幸せが伝わってきました。

同時に、映画として「笑い」を伝える難しさも感じました。

腹の底から笑えるシーンがなかったからです。

ストーリーが脚色されていく過程は面白いですが、

それは、言葉として、話としての面白さなんです。

感情を揺さぶってくるような、耐えられなくなるような笑えるシーンが1つでも欲しかったですね。

やはり、「笑い」を伝えるには、観客を笑わせなきゃいけないと思いますし。


SURVIVE STYLE 5

SUVIVE STYLE 5


★★☆☆☆


15秒でメッセージを伝えるプロが2時間で何を伝えるのか、非常に興味がありました。

「殺される側は意識していなくても、殺す側はその人しかないという確信がある。」

「そんな殺人の世界にも希望がある。」という感じでしょうか。

心に染み入る映画ではないです。

パルプフィクションに構成が似ていて気になりましたが、

色使い、ファッション、音楽は他の日本映画にない表現で、好きです。

あと、岸部一徳はいい役者ですね。

見た目は普通のおじさんですが、独特の哀愁があります。

贅沢な骨

贅沢な骨


★★★☆☆


行定監督ってことで見てみました。

結局、贅沢な骨の意味するところはわからず。って感じでした。

誰もが持つ心の闇、葛藤を表現した喉に刺さる骨なのか、

それとも、主人公ミヤコが死んだ時の骨なのか。

後者だと、残された人が想っていくれているという意味で「贅沢」なんでしょうか?

行定監督の授業を聞いた感じだと、おそらく後者だと思いますが。

まあ、考える要素がたくさん散りばめられているという意味では楽しめましたが、

伝わるという意味では浸透度5くらいですね。

夏はCool Bizで

クールビズが始まって、はや3ヶ月。

そもそもクールビズの目的って知ってますか?

恥ずかしながら...

僕は政府主導の経済活性化政策だと思ってました。

実はこれ、環境省の温暖化防止運動の一環なんです。

京都議定書での温室効果ガス6%削減に向けて。

涼しい格好をして、オフィスの冷房を節約しようってことです。

みなさん結構知っているもんなんでしょうか?

「目的」が伝わらなくても、効果が出る時ってあるんですね。

いっそのこと、伝えない方が良かったのかもしれないとも思います。

「環境対策」を押し出すことで、ファッションとして、格好良さ、クールさがなくなってしまうから。

もちろん環境を第一に考えている人もいるし、一概には言えませんが。。。